ドラクエ的なパーティを組む

組織とはなんぞ?

社会科学において組織というのは,すごく広い意味で定義すると「なんらかの目標を達成するために集まった人やモノが協動するシステム」でしょう。バーナード的な定義ですね。

組織といえば,官僚的な組織やピラミッド型の組織を思い浮かべる人が多いのじゃないでしょうか。私もそうだったんですけど,現代的な新しい組織を見たうえで,目標を達成するためにっていうところを強調するとちょっと違う見方ができるなあと,近年思っております。

現代は仕事を作る人が重要だろうと思います。投資家の村口和孝さんもジョブメーカーが必要だとおっしゃっております。仕事を作る,言い換えると課題を見つけそれを解決するプロセスを担う人でしょう。一方でコンピュータ化や機械化によって,一部の仕事を除けば,人手がいらなくなってくるとも言われています。これは要するに課題を見つけ,解決する仕組みが出来てしまえば,コンピュータや機械の助けによって,その仕事にかけるリソースは今までと比べて小さくなっているというそういう状況,そんな時代なんだろうと思います。

で,ここで組織の話に戻るんだけど,ある疑問が生まれてきます。そういう時代に必要な組織のあり方はどんなものなんだろう。そこに参加する人はどんな人なんだろうということです。

それを考える一つのヒントは,目標の固定性が下がっていると捉えること。でしょうか。人の手が必要な部分としては課題発見,課題解決法を構築するまでが相対的に重要になっているので,解決の道筋をたててしまうと目標がなくなってしまいます。

組織を維持するとしても課題が変わり目標が変わればそこで必要な能力と組織のあり方が変わります。

こんなプロセスが想定されます。
1.ある課題と解決するための目標が誰ともなく認識される。
2.課題を解決するべき(したほうがいい)と思っている人が集まる。
3.組織が結成される
4.参加者の個性によって目的達成の方法や役割が決まってくる
5.参加者は組織として足りない能力を各自の努力や外部との連携で補う
6.なんやかんやあって目標を達成する→課題解決
7.解散or課題・目標再設定により変質

こういう組織ではどんな調整が必要となるんでしょうか。
こういう状況での組織参加者に求められることは何でしょうか。

これって既存の組織ありきじゃ非効率に思いませんか。

こういうのってMMORPG(オンラインの多人数参加型RPG)のボス攻略っぽい

1.例えばあるボスを倒したい
2.そのタイミングでボスを倒したい人たちで討伐パーティ作らなくちゃいけない
3.討伐隊結成
4.そのボスに合わせて各自が目的に沿った役割を果たす盾役をやるのか,回復役をやるのか攻撃役をやるのか
5.各自の能力が足りないと感じたらレベルを上げないと倒せない。もしくはヘルプを呼ぶ。
6.能力を上げたり,攻略法を確立して攻略完了
7.解散

こんなイメージですかね。
組織っていうかパーティなんですよね。ドラクエ的なパーティ。

ここからどんな調整メカニズムが必要かと考えてみると,
1.課題と目標についてはすでに認識されている状態からスタートしそうです。ただ微妙な部分でメンバー間で違うかもしれません。そこは確認が必要かもしれません。
2.「自分がどの役割をすればうまくいくか」の前に,「どんな役割が必要かを考えるというフェーズ」がありそうです。
3.とっさに集まる性質上,メンバー内に不足している能力があることも多そうです。そうすると,誰かがやらないといけない役割は能力が低かろうが引き受けないといけないこともあるでしょう。
4.目的を果たすためにチーム全体の力を上げないといけないし,そのための近道は自分の力を最大化することだから,各自が力を上げていくことを考えないといけない(階層組織でもそうでしょうかね)。

そんな刹那的な組織ってどうでしょうか。

近頃考えていることなので,徐々にアップデートしていきたいと思っています。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください